越谷市千間台にある藍設計は建築の構造設計を主要業務としている設計事務所です

リフォームについてのQ&A

・必要、不要?
建物には、定期的なメンテナンスが必要です。
建物の部位によって耐用年数は異なっており、部位ごとに定期的に補修することが必要です。
屋根、防水、外壁などは概ね10年毎、給湯器やエアコンもほぼ10年が耐用年数といわれています。
建物によってばらつきはありますが、問題が生じる前に補修を行った方が、結果として割安になる場合が多いようです。
まったく手入れをしなかった場合は、雨漏り等によって構造体に問題が生じて、建物全体の寿命を縮めることもあります。

・ どこまでやるか
これは、まさに予算によると思います。
建物に不具合が生じないように、現在の性能を維持するために必要なことのみ行うのであれば、大きな予算は必要ないでしょう。
メンテナンスと同時に、間取りの変更や模様替えまで行うのであれば、その分は余計にかかるでしょう。
但し、模様替えとメンテナンスを別々に行うよりは一度に行った方が全体としては割安になります。
当たり前のことですが、業者に言われるままではなく、あくまで消費者が必要と考える範囲で行えばよいのではないでしょうか。

・ リフォーム詐欺
以前、相談を受け、リフォーム詐欺にあった住宅を調査し、業者と交渉したことがあります。
工事自体はきれいに行われていましたが、床下や天井裏に効果が期待できない換気設備が設置され、耐震補強と称して補強効果が無い位置に補強金物が取り付けられていました。
また、その工事代金は、使用されている材料に対して不当に高額であり、換気設備や金物の単価にも暴利と思われる経費が上乗せされていました。
消費生活センターに業者を呼び出し、交渉を行いました。
工事を行った業者は、「お客様と合意の元で行った工事であり、工事費が高額かどうかは、それぞれの価値観によるのだから、詐欺ではない」と主張していました。
不当な工事代金のことや、補強効果が無いこと等を追及し、詐欺であると当方は主張しました。
消費生活センターの調停の結果、その後業者が工事代金を返還することで解決を見ました。
専門の技術者が見れば一目で不要とわかる工事も、建築についての知識を持たない建物の所有者が必要か否かを判断することは難しいのかもしれません。

・ 適正な工事費
リフォーム業者の大多数は、適正な工事範囲を提案し適正な工事費で工事を行っています。
基本的に、これまで私が接してきた工事業者は、建築工事に誇りを持っており、お客様に喜んでもらうことを喜びとして仕事をしていました。
しかし稀に、詐欺ではないにしても、点検と称して不安をあおり、リフォームの営業を行っている業者もあります。
不必要な工事をすすめたり、不当に高額な工事費を請求する業者もあります。
このような業者が存在するために、消費者が疑心暗鬼になり、全ての業者を信用しづらくなっているように感じます。
判断の材料として、信用の置ける第三者の専門家に相談し、不安を取り除くことをお勧めします。

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